Amazon 「書籍買切方式」採用。その影響力は? 古本屋も競合になるのか?

EDIST. CLOSET

 スマートフォン買取指輪買取漫画全巻ドットコム[全巻漫画.com]スキマ新バナーフィギュア買取ネットオフネットオフTOP

ネットフリーマーケット運営の「メルカリ」とネット通販大手の「アマゾンジャパン」が、1月14日、経団連に入会した。

   経団連は、これまで産業を支えてきた企業だけでなく、IT企業やベンチャー企業の取り込みにも力を入れている。

 

メルカリ

 メルカリの創業は2013年。スマートフォンを使って不用品を売買できるサービスが支持され利用者数を拡大してきた。2018年6月、東京証券取引所新興市場マザーズに上場している。

   何かと諸問題が起こっており世間を騒がせているが、中古買取の面倒な手続きもなく換金率も高いこともあり、利便性が支持されている。

ただし、利便性以外は、まだまだ不透明なところが多い。

 

 

 

Amazon

   アマゾンジャパンは個人向けネット通販だけに留まらず、映像配信サービスや中小企業の海外展開支援などの法人向け事業にも取り組んでいる。海外では無人レジリアル店舗の展開が話題になった。

巨大IT企業「GAFA」のうち米フェイスブックを除く、米グーグル、米アップルの日本法人は経団連に加盟済みである。

 

 

amazon 世界最先端の戦略がわかる

amazon 世界最先端の戦略がわかる

 
Amazonギフト券- Eメールタイプ - Amazonベーシック

Amazonギフト券- Eメールタイプ - Amazonベーシック

 
Amazon タブレット

Amazon タブレット

 

 

 

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

 
徹底研究!! GAFA (洋泉社MOOK)

徹底研究!! GAFA (洋泉社MOOK)

 

 

Amazon日本法人、経団連に入会

   経団連は2018年11月、下記のように発表された。

「自由闊達(かったつ)にいろんな意見を言う本当の意味での経済界を代表できる組織にすることは非常に重要」

これまで純資産額10億円以上としていた入会資格要件を1億円以上に引き下げ、門戸を広げたのだ。2社の加盟は今回の要件引き下げで実現したわけではないが、経団連は「前向きに考えるひとつの要因にはなったのではないか」とも言われているように、はっきりした答えが出ないものの、どちらかの働きがけがあったものと思われる。

 

楽天経団連退会

   2011年6月に楽天が「方向性の違いを実感した」として経団連を退会していることを思うと…今回の「自由闊達(かったつ)にいろんな意見を言う本当の意味での経済界を代表できる組織にすることは非常に重要」とは矛盾しているように思う。楽天側の「いろんな意見」を聞き入れなかったのではないだろうか…とも受け取れる。経団連は、Amazonやメルカリ以前に楽天に「いろんな意見」を求めるチャンスを逃したのだろうか。

 

Amazon書籍買切方式採用

   アマゾンジャパンは2019年1月31日、出版社から書籍を直接購入し販売する「買い切り」方式を年内にも試験的に始めると発表した。これは小売業界には衝撃的な発表。

   記者会見では「書籍の返品率を下げる為」と説明。本の価格設定も検討する考えを示した。

 検討する内容は…

  「買い切る書籍については、出版社と協議して決定。一定期間は出版社が設定した価格で販売するが、売れ残った場合は出版社と協議して値下げ販売などを検討。」

 要は、売れなければ叩き売りするということ。返本作業もなくなる。つまり、返本率を下げ生産性を上げるということ。

   そもそも、本の流通は再販制度を設けている。

 

再販制度とは…

   本、雑誌、新聞、音楽CDの販売価格が出版社、新聞社、メーカーから指示された価格に拘束されている制度のこと。値引きができないということだ。

   音楽CDに至っては発売月から6ヶ月経過すると再販制度から外れるので値引きが可能になるが、損切ってまで売りたくはないのでメーカーに返品する。再販制度はある意味、自転車操業でもある訳だ。

   本は出版社が価格を決めて取次(日販/トーハン)に卸し、取次が全国の書店に卸している。

書店は取次を介し出版社に返品できる代わりに、出版社や取次側からの条件を受け入れてきた。

 

   この再販制度の目的は…

「豊富な品揃え(書店が本の多様性を担う」

「書店側の商品選定(発注)の偏りを防ぐ」

このようなメリットがあるが、それだけの在庫を抱えているわけなのだから高い返品率が問題となっている。

…昨今の大量の恵方巻き廃棄にも通じるものがある。果たして…書店に豊富な品揃えが必要で大量の本を積む展開が必要なのか?

客はそれを求めているのか?

出版社や客からすれば、電子書籍が、その豊富な品揃えを担っているのではないだろうか。(廃棄も改善できる!)

   これこそ「いろんな意見」が出てきそうに思うのだが…

   Amazonの「買い切り」方式導入は、出版業界に大きな影響を与える可能性がある。可能性というか…小売業には確実に影響がある。

 

Amazon書籍買切の影響力

①出版社と書店との力関係に影響。確実に現金化できるAmazonを優遇する可能性。

Amazonが確実に売れる商品だけを注文。書店に流通が少なくなる可能性。

電子書籍同様、本の値引きが発生する。

④書店とAmazonの価格差が生じ、再販制度そのものを問うことになる可能性。

⑤海外には再販制度はなく、値引きが一般化されているので日本の書店でも同様のことが起こりうる可能性。

⑥売価の変動。利益の変動。書店では売上末予測がたてにくくなる。これは利益も同様である。

⑦値引きに伴う利益減を考慮し仕入価格の見直し

⑧作家への印税の見直し

⑨値引きをすれば利益減となり、閉店に追い込まれる書店が発生する可能性。

⑩書店離れが加速する。

 

出版社、取次、書店を巻き込んだガバナンスの見直しに発展しそうだ。

 

メリットとデメリット

   客にとって価格だけで考えると、安くなるのであればメリットでしかない。さらに、自転車操業の出版界そのものの見直しに一役かうことにもなりうる。

いいことばかりではない。Amazonの利便性を考えると書店離れの要因になる可能性もある。個人が大量に購入してメルカリで定価で売る個人商店もできるわけだ。

益々書店から遠のく。

   書店は在庫を持ちたくないので再販制度を利用せざる得ない。活字文化自体も衰退する可能性もある。

かなり不透明な業態へと様変わりするか、海外のように再販制度のない業態へとシフトしていくのか、先行き自体が不透明なままである。

   

今まさに「自由闊達(かったつ)にいろんな意見を言う本当の意味での経済界を代表できる組織にすることは非常に重要」なのであれば、経団連がいろんな意見を聞き、その意見を反映させていく時期なのではないだろうか。

 

   Amazonの市場は古本市場へも影響を及ぼしかねない動きである。実際、Amazonの古本価格は1円が多く、配送料だけが掛かる仕組みになってますね。価格破壊は既に起こってます。

益々、Amazonの動向が気になりますね。

 

Amazon「書籍買切方式」採用。その影響力は? 古本屋も競合になるのか? part.2

https://gegegenobacabon.hatenablog.com/entry/2019/02/15/220544

 

↓「天牛書店と天牛堺書店。老舗の破産とその動向。」

https://gegegenobacabon.hatenablog.com/entry/2019/01/28/222952

 

↓「数字を使わなくても利益の仕組みはわかる」

https://gegegenobacabon.hatenablog.com/entry/2019/02/09/110430

ヘアリプロA/W訴求バナー

EDIST. KIDSEDIST. CLOSET

キャンペーン

dヒッツ