数字を使わなくても利益の仕組みは理解できる

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「利益」を理解する

   仕事をする上で勘違いしてはいけないことがあります。

まず、「利益」の出し方を理解していなければ、仕事にならないということです。

上司(経営者)は、まず「利益」を指導しなければ、部下は目に見える綺麗な仕事だけに集中しがちで、後でとんでもないことになるということです。それらは後々、上司(経営者)である自分に降りかかってくることになります。業態によっては社会にも影響を及ぼします。

 

   まずは、「売上」と「利益」の仕組みを指導するべきです。これから経験を積みながら利益を理解していくというのんびりした流れでは、もう時代遅れだということを断言しておきます。時代に追いついていないと実感しませんか⁈ 

時代という表現も古臭い。もはや、良くも悪くも世界観が様変わりしているのに社会が追いついていないという表現が適正なのかもしれません。これは様々なことでも起こってますね。

   業務としての仕事は、売上の予算比や昨年比を追っているだけの日々というのが昨今の業務形態です。接客業であれば、接客の見直し/商品の見直し/販促の見直し/仕入れの見直しetc…に注力すれば解決するというのも、これまでのやり方です。

会議の内容は、成功事例に着地して終了…これの繰り返しですよね。

また、…売上予算未達成や売上昨年比の未達成の方々に対しての罵声。罵声が飛ぶというのも日常茶飯事で慣れてしまっているという方も多いはずです。

飲食業や小売業では欠品しないように大量に在庫を持つということも、しばしば見受けられます。残った在庫は値引きして叩き売り、さらに残った在庫は廃棄という流れです。

これが私達が望んでいる「仕事」で客が求めていることなのでしょうか?

過剰なサービスは誰も幸せになりません。

 

仕事というのは…数字を理解した上で上下関係の隔たりなく意見交換をする場であってほしい。出来不出来関係なく経験不足な若手社員は経験豊富な先輩社員に助言を仰ぐ。…そう思う方も多いはずです。

   要は、数字を知っている者が威張り散らさず、指導して組織自体を強くしろと言いたいのです。部下の不出来は上司である自分が悪いと受け止めてほしい訳です。

   若い社員やアルバイトは、経験を積みながら利益の仕組みを理解していくのでは、出遅れるということを念頭に置いて考えて頂きたいのです。

まず、利益の仕組みを教えろということ。では、どうやればいいのか?

数字を使わなくても利益の仕組みが理解できる方法を探ってみてはどうでしょうか。

 

仕組みをイメージする

   損益計算書を理解している社会人は少ないですね。そもそも、人件費や光熱費も理解していない社会人が多い。働いている業界の経費の比率を理解していない社会人が多い。

ましてや、それらを理解する以前に生産性や労働分配率を言うのもどうかと思います。

人件費率を理解していなければ、従業員の満足度を指し示す労働分配率も語れないのです。

では、どのように伝えるのか? 

数字を使わずイメージしてもらえるよう説明するのです。

 

   例えば…小売業の損益のイメージが下記の写真です。

まずは、小売業に携わる方には「商品」だけで考えてみることが理解しやすいと思います。ポイントは右上の「空白」部分。

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期首在庫(きしゅざいこ): 月初の在庫

期末在庫(きまつざいこ): 月末の在庫

納品➖返品当月変動があった在庫

 

「空白」部分は何か?

 

売価/原価で考えると、売上総利益。または売上原価。ザックリ言うと売れた商品ということ。

利益で考えると、売上から売価変更やロス(廃棄/万引き)を差し引いた金額。

つまり、「空白」全てが利益ではない。利益は目視できないということです。商品だけで考えると、すごく曖昧ですよね。だからこそ難しい。

「商品」だけで説明すると上記のイメージで理解できるはずです。

 

「数字」を使うと…売価還元法の場合

売上原価 = 期首在庫原価 ➕ 期中仕入原価 ➖ 期中返品原価 ➖ 期末在庫原価

売上総利益 = 売上高 ➖ 売上原価

原価率 = (期首在庫原価 ➕ 期中仕入原価 ➖ 期中返品原価) ➗ (売上高 ➕ 期末在庫売価)

期末在庫原価 = 期末在庫売価 ✖︎ 原価率

 

  数字を使わず、言葉に置き換えて説明すると、上記の写真の図を中央で2分割し、左側をA、右側をBと仮定する…

A →期首在庫➕納品➖返品

B →空白➕期末在庫

AとBは同じ金額になる。(A=B)

同じ金額にならないのであれば、それが何かを追求する。

ロス(廃棄/万引き)、売価変更。POS計上であれば起こりうる納返品ミスや販売ミス…etc

   さらに付け加えるなら、

営業利益 : 人件費(社員給与/アルバイト給与)、減価償却、賃貸、光熱費、備品、消耗品

経常利益 : 売上総利益が「空白」部分であるならば、そこから、営業利益を差し引いて営業外収益を加え、営業外費用を差し引くと、最終的に「空白」部分が極端に狭くなることを伝えることが重要です。

この「空白」部分を達磨の目に例えると、黒く塗りつぶせる部分がどれだけになるかを、どれだけの人が理解しているかを問うことが重要になります。

 

   小売業の人件費率が10%〜20%くらいに抑えている理由は、そもそも利益率が少ない業態です。

飲食業と小売業の原価率は30%〜33%が目安。

小売業の書店やCD/DVDに至っては、原価率は75%〜80%

GAMEの原価率は75%〜90%

在庫が増えれば利益を圧迫するのです。

だからこそ、利益の可視化が重要になります。

これは学生のうちに教えておくべきではないでしょうか。欠品してるからとブチギレする輩も減るはずですし、無駄な廃棄もなくなるはずです。ここまでは教育として教えるべきです。

社会も少しは変わるはずです。

 

在庫管理

   小売業の利益を語る上で重要なのが「在庫管理」。上記の写真の期末在庫が翌月の期首在庫になるのですから、何もしなければ在庫は増え続け「空白」部分は狭くなるのです。

在庫が増え続けることに危機感を抱けないことは、想像力の欠如だと思います。

 

   ある小売業で、こんなことを言う人がいました。

「在庫が多ければ多いほど利益も増大する」

どういう理屈なのでしょうか? 上記の写真の「空白」部分だけが煙突のように飛び出すのでしょうか?

これでは、欠陥住宅か偽造か粉飾決算になってしまいます。

その業態の適正な在庫回転率を踏まえた上で在庫を持つのであれば理解できるのですが、在庫が多ければ多いほど利益も増大すると思っている人の理屈が全く理解できません。

そもそも在庫とは、売れない在庫のことではありません。売れない在庫があると在庫回転率が悪くなります。つまり、売れない在庫とは不良在庫(未稼働在庫)のこと。悪く言えば、商品棚の飾り物。

売れる在庫が売れない在庫に埋もれ、さらに在庫回転率が悪くなる。売場の見た目も古臭く感じます。そもそも、在庫を「お金」に変えていないことが問題。それなのに在庫が多ければ利益も多いと言う。勘違いしてますよね。

増え続ける在庫に手を加えていないだけなのです。

在庫を利益面で考えてみても利益直結なのに社員でも理解していない人がたくさんいます。大問題ですね。

在庫が多ければ多いほど利益が増大するという思考回路はどこから湧いてくるのでしょうか。

では、その思考停止状態にメスを入れる為、増え続ける在庫に手を加えてみましょう。

 

適正な在庫

   増え続ける在庫の原因を探り分析することが重要です。

①品揃えを強化した為

   →品揃えと称して、なんでもかんでも発注すればいいという訳ではない。

②欠品を無くす為

   →余剰にこだわり、売れ残った。

③キャンセルが起こった為

   →キャンセル不可にできないのは重々承知。全てをお断りできない業態が多いのは議論の余地がある。

④販売数の予測が不十分だった為

   →販売実績の分析が出来ていない。

⑤欠品し機会ロス(売り逃がし)が発生。後追いで注文した分がそのまま売れ残った為

   →機会ロスは販売動向を分析し必要数注文する。それでも欠品した場合は、客注文だけ受けつけ、客注文分だけ発注すれば売れ残りは防げる。

 

   願わくば、予約分と店頭分だけ発注する。長期で売れるものだけ在庫を持つ。売れない在庫は持たないのが原則。

流行り廃りのあるものは初動の動きは良いが後が続かないので、早々に売り切って終了する。

店舗間で商品を移動させて在庫を減らすことも重要です。

要は、販売の分析が重要で売れない物は注文しないことと売れない物は作らないことです。

原価がどれだけ経費が掛かり、売ってどれだけ利益が出るのかを理解する。

最終的に、売れ残った分は値引くのですが、値引きは最終段階だと思った方がいいです。利益損になることはしないということです。日頃からの在庫分析が重要です。同時に在庫を増やさないという意識を共有することです。そもそも利益が少ないのですから、値引きをしないように工夫してください。

 

   上記の思考停止状態の社員は、売れ残った在庫が増え続けているのに在庫を減らす為の「最終的な判断である値引き」を怠っていたということです。値引きで利益損が計上されなかったので利益率が良かったから在庫が多い方が実績が良いと判断したようです。思い込みなのか天然なのか、数字で説明しても理解してくれませんでしたね。

在庫の早期現金化が理解できず、在庫過多と品揃えがごっちゃになっているようでした。そういう人は小売業やらないほうが良いです。在庫管理を理解していないのです。

発注をしている社員やアルバイト受けは良いが会社にとっては害でしかありません。少し考えればわかることなんですがね。分からず屋は置いといて…

 

   数字を使わず利益の仕組みを理解した上で、実際に数字に落とし込んで利益を分析すると面白いですよ。

利益の仕組みを知れば知るほど、好きじゃなきゃやってられんと思うようになります。

ご苦労様です。

 

   売上だけしか目を通さない無駄な会議、作りすぎた恵方巻きの廃棄、在庫管理できない社員、それらに共通することは、思い込みなんです。物事を疑わず知ろうとしない無知ということです。想像力が欠如してます。

利益の仕組みがわかれば、なんて自分は無知だったんだと気づくはずです。

考え方も変わるはずです。

まずは、自分を疑いましょう。

 

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