デス・ストランディング 考察⑧
インターネット時代に理性は通用するのか?
デス・ストランディングとは、ネット時代における、再配分、按配(あんばい)、良心や道徳心などがネットに繋がったゲーム内で確立できるか否かという実験であり問いでもあるわけです。
だから、現実から目を背けてはいけないと思います。デス・ストランディングは次のステージへ「イグジット」する。応援したいと思います。それ故の考察です。
ゲームが次のステージへ。ゲームからイグジットする。それがデス・ストランディング。
現実の問題を定義したゲームであればアカデミー賞ゲーム部門できるかもしれませんよ。マーティン・スコセッシ監督やフランシス・F・コッポラ監督、ギレルモ・デル・トロ監督から表彰されるかも。つまり…
「普遍的な欺瞞が蔓延している時代においては、真実を語ることは革命的な行いとなる」ジョージ・オーウェル
良い映画は、たとえファンタジーを描きながらも現実を描いています。サムが体験する地獄(ハデス)/現実とは、ホーキング博士の言葉にヒントがあるように思います。(下記参照)
デス・ストランディングの良心や道徳心を確立する為には何をするのか?(脅威や不完全性)
●ゲーム内で現実を疑似体験させ痛みを知る。(戦争/差別/虐殺/貧困/虐待/環境破壊)
●ゲーム内のルールの監視/監査。民主的であるようで全体主義的なロジックも混在している世界で疑心暗鬼の疑似体験。
●ゲーム内で技術革新から資本主義のその先へ。その先に待ってるのは天国か?地獄か?これを疑似体験させる。共同体に所属して運営する。
●ゲーム内の経験を共有し助け合うことでクリアできる。(按配)
●選挙やデモ。投票率が低いのは万国共通。実際に投票に行くのを促す仕組み。
ホーキング博士の言葉
①「AIによって人類が救われるか、破滅に追いやられるかは分からない」
Teslaのイーロン・マスクも繰り返し発しています。
ホーキング博士は、中所得層がAIに職を奪われるリスクについてこう述べています。「既に自動化が昔ながらの製造産業に大きな影響を及ぼしているが、今後は最も創造的で(人間特有の)思いやりが必要な仕事、あるいは監視・監査の役割を担う仕事以外は、中所得層の仕事がAI化される」との見解だ。
②「人類にとっての脅威は、ロボットではなく資本主義」
投稿サイト「Reddit」 で一般人からの質疑「ロボットは本当に人類から仕事を奪うのか」という質問に上記で応じ、さらに「テクノロジーが所得格差の拡大を後押ししている」と述べています。ピーター・ティール/カーティス・ヤーヴィン/ニック・ランドが言ってることへの分析でもあるわけです。暴走するなと言っているようにも感じます。
③他の惑星への人類大移動計画
博士は2600年には人口増加が完全に限界を超え、気候変動によって地球の気温が金星並み(摂氏250度)に上昇する為、手遅れになる前に人間は他の惑星への移動を開始しなければならないと繰り返し呼びかけています。Teslaのイーロン・マスクはロケット技術革新を推し進めています。また、ロシアや中国も本腰入れてます。今は環境保全へ目を向けるべきですが事は急いでいるようにも感じます。その証拠にFacebookのマーク・ザッカーバーグやGoogleも出資しています。