デス・ストランディング 考察23 クリア後の感想 世界観
前回「考察22」にて世界観の参考になる作品を紹介しました。
考察22 ➡︎ https://gegegenobacabon.hatenablog.com/entry/2019/12/09/210723
今回はデス・ストランディングの世界観を構築するいくつかのテーマに関して、コミュニケーションの観点から作品を紹介します。
世界観 (テーマ:コミュニケーション)
アンダー・ザ・スキン 種の捕食
感情を持ち合わせない男女が言葉巧みに人間の性的な欲望を利用し人間を淡々と狩っていくことで、感情が劣化し攻撃的で排外的な現代人の行動そのものを揶揄している。捕食方法はタールに沈める。この形式はBTやボス戦に引用されている。彼らが何者なのかは語られない。異星人でありながら現代人を描いている素晴らしい作品。
その後、無感情な女が人の優しさに触れることで精神が崩壊していく。精神の崩壊、つまり、情を持つことで苦悩していくのだ。
「デスストランディング」は、人の優しさに触れることで人々を繋いでいくことをテーマとしている。つまり、テーマは「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」のアンチテーゼである。
メッセージ
あなたの人生の物語
異星人とのファーストコンタクトを試みる為に、言語学者と物理学者が招集される。お互いの言語を理解し意思を伝えていく。言語学者の過去の出来事がカットバックで描かれていると思いきや、それは未来の出来事であったというSF的手法が素晴らしい。映画的な手法を上手に利用している。異星人の言語が円を描いたような文字(記号)と未来に生まれる娘の名前(ハンナ)がアナグラムというように、文字/名前/出来事がループしているのも素晴らしい。
主人公の言語学者の名前はルイーズ。BBの名前の引用元である。
メッセージ (オリジナルカード付) [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2018/07/04
- メディア: Blu-ray
上記の作品の共通点は「コミュニケーション」。
言葉を交わし関係を深め、人と接することで優しさを知る。感情を得たことで未来を絶望する「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」と、未来を知ることで過去や未来を変えることはできないが、今なにをすべきか考え行動することを「あなたの人生の物語」は伝えている。
Tomorrow is in your hands
つまり、明日を掴めとは、そういうことだ。